窖改

好きを語り倒す

陳情令スピンオフ「乱魄」感想

聶兄弟のスピンオフです。

ドラマ本編の裏で起きていた、聶氏の祭刀堂にまつわる秘密のお話。
本編を補足する内容になっています。現在編の懐桑が、過去編の彼からは想像つかないような行動を取った理由。
では、がっつりネタバレしますのでご注意。




祭刀堂で盗掘する泥棒兄弟。
弟を「アー(2)」って呼ぶのね。へー。
本編でも思ってましたが、わたくし日本人なので「刀」というと日本刀が思い浮かぶのですが、ここでは青龍刀や小型の斬馬刀のような片刃の形状のものをひっくるめて刀と呼んでいる様子。
フラッとどっか行った弟を探す兄ちゃん、あんたそのバラバラになった手足、明らかにたった今出来た死体(弟)の一部だって気づかないの!?
ビックリだ。これだけ古そうな墓地に、そんな生々しい色した新鮮な手足が転がってるわけないじゃん…金に目が眩むって恐ろしい。
祭刀堂が盗掘されたのは何代も前の宗主のとき一度きりと記憶してるので、その時の回想シーンかと思ってた。ら、違った。
え、じゃああんな仙術のせの字も知らんような盗人たちが、行路嶺の噂も、忘羨レベルの仙師じゃないと解けない迷陣も越えて墓に辿り着いたの?
それは明玦、焦るわ。

懐桑が過去編の彼らしくてホッとする(笑)
孟瑶が斂芳尊(光瑶)になってるということは、射日の征戦が終わって金氏に入った後か。温氏という巨悪がいなくなった代わりに、そこに向いてた悪意が一斉に羨に的変えした頃かな。

祭刀堂に行く行かないで揉める兄弟。
この頃にはもう、刀霊の呪いで明玦の凶暴化(失心症)が頻繁に起きていた様子。
あ、なるほど、何で金氏の光瑶が当たり前みたいに居るんだと思ってたら、明玦に清心音(乱魄抄)聞かせるために通ってた頃か。
懐桑が大事にしている品を明玦が壊す、というのはドラマでは省かれた原作ネタです。筆一本折られたくらいで済んで良かったじゃないか、原作では壺から扇子から全部盛大に燃やされてたぞ。
そしてまぁ光瑶も相変わらずで、清心音で治療してるとかよく言うわ。真相を知ってて見てると光瑶の挙動に裏があるのがよく分かる。こうやって手の上で転がしてたのね。
って、待って、懐桑も清心音できるの?
出立のBGMがドラマのオープニング曲で、なんかえらい壮大なんだが(笑)

千人塚。
人工林のような場所で、纏人藤(てんじんとう←人を喰う藤蔓のような怪異)に襲われる御一行様。
割と自由な二若君に刀を一振り取られても、黙って受け入れる部下の宗輝(ゾンホイ←二刀流)が優しい。結構危険な状況なんだけど、あ…まぁいっか、みたいな。一瞬の間に、ちっちゃい頃から懐桑の相手してたのかもしれないなと思わせる年上の包容力が見えた。
短笛で清心音を吹く懐桑。
いやそれ乱魄抄ですわ!悪化する!
うわ、何も知らない懐桑に光瑶が教えたのね。なんと酷いことを…。

祭刀堂に入りました。
ドラマとは造りも規模もだいぶ違うくなってます。祭刀堂ってもしかして複数あるんだろうか。ドラマのが副墓のひとつで、こっちが主墓とか。
陣が壊されて中央の扉が開かないので両脇の部屋の陣をそれぞれ修復することに。
え、なんか急にダンジョン攻略みたいな雰囲気になってきたぞ。何それ、そんな大それた仕掛けがあるなんて聞いてない(ソワ)
明玦は白虎の間、懐桑は青龍の間へ。
明玦班。
えっと…?
陣を組んで、外にいた纏人藤みたいな魔物を退けた、みたいな感じ?
運動会の組体操みた…ゲフンっ(黙れ)
床に大穴開いちゃって、どこをどう修復したのか分からないんだけど、いいの?
そして壁に部下が埋まっていってしまったのは現実なのか、明玦の幻覚か。どっち。…後者っぽいな。
懐桑班。
天文学にまで明るかったのね。懐桑がうっかりかっこよく見えた。
活躍する彼を見る宗輝のお顔が誇らしげですよ。見守ってきた感が滲み出てる。良い関係なのがよく分かります。臣下にこういう人がいるの、いいな。壁の中に死体があるのも知ってる辺り、明玦からの信頼もかなり厚い様子。
原作から補足すると、壁に埋めてる死体は生贄ではないです。恨みを持って死んだりなんだりして、じきに彷屍や凶屍になりそうな怨念持ちの死体を厳選して埋めてます。壁に埋めるために殺したりはしてない。主人を亡くした刀霊は怨念を狩りたがって暴れるので、それなら好きなだけ狩れるように側に死体を置いて鎮めようという、一種の邪術。正当な仙門が邪術使ってるのバレたらまずいので、何重にも防衛線張って隠蔽してるのです。
と、いう事実を懐桑はまだ知らなかったのね。
筆のために部下一人犠牲になっちゃってお前…。

主墓室の入り口で揉める兄弟。
明玦は愚直で、懐桑は正論だけど青臭いという。
でも確かに、刀霊の呪いで狂死すると分かっていながらなんで刀を修するのか、って思うよね。聶氏とはそういうものだというところで思考停止してるのか、呪われてでも刀を使うことに矜持があるのか。
頭ガッチガチの明玦と、柔軟な懐桑。
対照的な兄弟ですが、明玦の幻覚が悪化してることに、知らずに一枚噛まされてるんだよ懐桑。幻覚のせいで部下を殺してしまってる明玦がもう…業が深すぎて辛い。不浄世でほくそ笑んでいる光瑶の顔が浮かぶわ。

吊り橋を渡ります。
待って待って、これ何だっけ陳情令よね、インディージョーンズみたいになってるんだが(笑)
ていうかどんだけ広いの祭刀堂!ビックリしたわ、人口の地下墓地レベルの規模ではないぞ、洞窟?
懐桑が急に逞しいんだが、渡る時点で予想してた。吊り橋あるある。明らかに年季入ってんだからせめて一人ずつ渡ろうよ、そんなゾロゾロ。一応下ーーーの方に底が見えてるとは言え、落ちたら死…いや、懐桑以外は御剣でき…あれ刀って御剣できるのか?(落ち着け)

岩壁をゴリゴリ切り裂く覇下(バーシア)は切れ味良すぎると思う。どんだけ頑丈(笑)
多分ここ真面目なシーンなんだ。ケンカしてても命懸けで弟を助けようとする兄の見せ場なんだ、分かってるんだけど!
まさかあの覇下に笑いを誘われる日が来るとは。いや覇下そのものはかっこいいのよ、無骨で男前な刀なんだけども!

回想のチビ兄弟。
か わ い い !!
ちょ、これは反則じゃないかしら!?(によ)
原作でもドラマでも刀霊に侵され始めてる厳しい明玦からしか知らないから、元々気性が荒いと思ってたけど、そうではなかったのだね。弟思いで優しいお兄ちゃんだったんだ。
まだタッグァ(兄上)じゃなくてグァグァ(お兄ちゃん)呼びしてるチビ懐桑が可愛すぎてどうしよう。これは面倒見なきゃと思うわ。

バンジージャンプな懐桑。
思い切りいいな!
風流で雅なこととイタズラ以外は大概及び腰でビビリな本編の懐桑は、実は骨太な本性を隠すポーズだったんかいと思うくらいの吹っ切れっぷり。
ロープ一本であの豪快な降り方するとこ見るとおそらく、吊り橋の渡口で谷の底がうっすら白く見えてたのと一度途中まで落ちた感覚で、底までの距離を大体計算したんだと思われ。下に何があるか分かんないけど、目視できる距離に底があるのだけは間違いないので兄貴探しに行きます判断。
まぁ部下からしたらたまったものではないですよね。聶氏の天辺が二人とも飛び降りるとか、うっかりすると聶氏の直系が絶えますよ。苦労するなぁ宗輝(肩ポン)

無限ループ、というか必ず同じとこに出る迷路的な何か。
この声は祭刀堂に仕掛けられた罠のひとつなのか、懐桑の精神状態から来る心の声なのか。
やっぱりビビリだった懐桑がちょっとホッとした。

どういうわけか鎖仙閣で兄上と合流。
謎。…うん、まぁ、いっか!
どっちが兄貴か分からんようになっておりますよ、どうした懐桑、かっこいいな。さっき情けない悲鳴上げてたのとのギャップが。
明玦は大木で、懐桑は柳だなと思いました。
根っこ張ってどっしり構えて多少のことではびくともしない硬くて真っ直ぐな大木より、細くしなやかで如何様にも曲がるが故に折れない柳の方が強いこともあるのね。

謎解き開始。
懐桑が頭脳派で良かったなー兄。
やっぱり香るインディージョーンズ臭。陳情令とは毛色が違うけど、ダンジョン攻略系も好きなので、これはこれでヨシ。
本来呪いで狂った宗主を閉じ込めるための場所だから、ひとりで嵌ったら出られない仕組みになってるのね。歴代宗主がここで狂死していったと思うと、怨念が凄そう。谷の底で懐桑が聞いた怨嗟らしき声は、そういうのが作用してたのかな。

いい部下持ったなぁ明玦。
これだけ忠誠を向けてもらえる明玦自身が、如何に部下思いの良い宗主だったかというのが分かる、うっかり泣きそうになるシーンです。
でも言うことは懐桑の方がかっこいいのだ。あれ。

最後の部屋。
私、明玦好きなのよ。好きなんだけど、スピンオフは宗輝がカッコ良すぎる。主役を上回ってはいかんよ!
この度は明玦がグラグラしてるから仕方ないとしても、宗輝、お顔も心意気も行動も全般かっこいいんじゃよ。惚れる。
懐桑は実質非戦闘員なので、刀霊と戦うのは明玦と宗輝。
これもし懐桑とふたりだけでこの部屋来てたら、どうにもならなかったんじゃないの。宗輝の存在感が半端ないです。霊力も明玦に匹敵しそう。祭刀堂の秘密も懐桑より知ってたし、宗主の側近として全力でサポートできるように日々研鑽してたんだろうなぁと思うと、宗輝男前。いいキャラだわー。

刀霊に憑かれちゃった宗輝vs.明玦。
えええー(笑)。いや笑いどころではない、んだけども。
「生魂」でも思ったけど、悪い顔してるとみんな薛洋に見える(…)
いや、そうではなく、その赤いのと青いのは何。霊力が具現化して闘神みたいに見えてる、の、かな?
や、ちょ、そこで!?
懐桑、だからそれ乱魄しょ…!知らないんだよね、これが清心音だと思ってるんだよね、あー…。
つらい…明玦つらい…(泣)

後日、呪いの悪化で明玦死亡。
この頃だと、本編で羨が死んだ後になります。
悲嘆に暮れる懐桑、ですが。
本当の清心音と、自分が奏でた清心音が違うと気づいたんだね。知らぬ間に光瑶の策略に嵌って、明玦を死に至らしめる片棒を担がされていた。あのとき祭刀堂に行った部下たち20名のほとんどと腹心の宗輝を、明玦が殺してしまった原因は自分が奏でた清心音(乱魄抄)だった。
何食わぬ顔で慰めの言葉を口にする光瑶に、一瞬で人が変わるほどの憎悪と殺意が湧いたんでしょう。原作やドラマ見ただけでは、たとえ兄弟の絆が深かったと言葉として認識はしてても、絵面で険悪なとこだけ見せられてたから、現在編の黒幕が懐桑だと分かったときに、唐突すぎて違和感があったんだ。でも「乱魄」見て理解した。これは懐桑、絶対許さないわ。何としてでも光瑶に復讐するわ。納得。


ツッコミどころはたくさんあるけど、特撮シーン以外は良いシナリオだったと思います。
これだけの惨劇があっても様式が変わってないということは、他に刀霊を抑える術がないのだね。今はまだ。
でも懐桑ならいずれ解決策を見出しそうな気がします。但し手段を選ばないのが怖いところ。その際は頼むから忘羨を巻き込まないでおくれー(願)

陳情令スピンオフ「生魂」感想

温寧+思追のスピンオフ感想です。

舞台はドラマ完結後の、扶風城(ふふうじょう)という岐山温氏の管轄だったと思われる町。
以前は不夜天のようだと言われてたくらい栄えていましたが、夕暮れの鐘が鳴ったら灯りを消さないと邪崇に血肉と生魂を喰われる、という祟りにあっていてだいぶ寂れてます。
そこに夜狩に来た温寧が、同じく夜狩に来た思追と鉢合わせて、一緒に事件解決に奔走するというお話。
では、がっつりネタバレしますのでご注意。




冒頭で邪崇に喰われた兄妹の家に行く温寧。
登場からなんか雰囲気が違いますよ!
えええ、天使ちゃんじゃなくなってる!
本編のぽやぽやした癒しオーラが全くありません。姿も現在編で登場した初期の、ぶっとい鎖ジャラジャラに戻ってるし。
あれか、羨や温情という庇護なく荒波に揉まれて大人になったのか。独り立ちして苦労したっぽい。
でも初見の町人たちにゴンザ(公子)て声かけられてんだよね。パッと見、明らかに不審なボロい外套姿なのに、気品が滲み出てるのか。

夜に灯りを灯して邪崇を呼びます。
鎖を分銅のように自在に操って戦うの、かっこいいな!
バトル好きにはウハウハです。いいねいいね。
同じ邪崇を追っていたらしい思追とバッタリ。
ごめんなさい、思追が景儀に見えた。あの2人似てるっけ、あれ?(困惑)

「温おじさん」
「先輩と呼べ」
「何故ですか」
「魏の若君に年寄りくさいと言われたから」

ええー(笑)
これコメディパートだよね?温寧がニコリともせず始終真面目顔だから本気か冗談か分かんねぇ!
多少困惑したっぽいけどとりあえず素直に言うこと聞いてくれる思追は、ドラマと人格一緒なようです。
ていうか、本編でこんな話し出てないから、最終話で別れてから最低でも一度は羨に会ってると言うことよね!あ、なんか嬉しい。ちゃんと縁が続いてる。
温寧が「魏ゴンザ」言う度に顔がニヨるー!
あーもう(ほっぺモミモミ)。真面目な顔してかっこよくなってても、やっぱり温寧は温寧なんだな。行動基準が羨。
若干怖がりな思追はお変わりなく。ツッコミがいないパーティ(笑)

亡骸に問霊してみる。
スピンオフ独特な仕様になっておりますね。
琴の音律を媒介に、亡骸の内側に自分の霊識を送り込む感じでしょうか。対象が感じている情景の中に自分がいる、というような見た目。

キーワードに陰鉄が出てきましたよ。
確かにドラマ本編で陰鉄は破壊されたって言われてたけど、誰がどうやってとか詳細は一切なかったんだ。実は現存してましたとか有り得なくはない、けど。
やめてーあんなに苦労したのに…!
それにしても温寧、お顔が大層キレイ。硬い雰囲気とキリッと整ったお顔が含光君のようだわ。

蕭(シャオ)氏の悲劇と怪異が、本編の櫟陽常氏と被る。
仙門でも夜狩じゃなく、灯籠作りを専門にするとかあるんだね。
…それ仙門?(はて)

蕭氏の屋敷。
温寧、は、これは幻覚を見せられてる?
白温寧と黒温寧的な。黒い方、薛洋のようだ(嫌)

いらっしゃいませでいきなり核心射抜いてくる精神攻撃が過激だな。

蕭氏の生き残りがおりました。
過去の回想、で、えーと、人物整理させて。
生き残ったのが蕭憶(シャオイー)。次男で庶子
長女が蕭情(シャオチン)。
外から来た灯籠師が周子殊(チョウズーシュー)。
で、子殊が陰鉄使って悪事を企んでたと。
…え、その陰鉄はどこから?
今ってドラマ最終話からどれくらい経ってるの?
発端の事件そのものは今から1年前にあったらしいから、もしかしたら羨たちが金鱗台とか雲萍城とかでワーワーやってるときにこっそり裏で起きてたのかしら。それとも最終話から1年以上経ってて、本編終結した後に起きたのかな。
謎なのでとりあえずそれは置いといて、事件の話しですよ。
子殊が何をしたかったのか分からない。陰鉄持ってて、蕭氏に取り入って長女と婚姻許されるとこまで行って、正体がバレたから蕭氏を殲滅して、その理由が「どうせ蕭氏の目的は陰鉄だろう」。
…???
意味が分からん。そもそもあなた何しに蕭氏に来たの(悩)。
で、「陰鉄の書付」とやらを取り返すために、蕭憶だけ殺さずに残してたと。

書付は羨のでした。
ふぁ!?
あ、いや、原作でも羨は手稿を色々残してるから、羨の死後金氏が戦利品として保管してるのはいいんだ。それを子殊がどうやって手に入れたかとかもこの際置いといて、羨が残した書付にしては凶悪過ぎないかい?
陰鉄使って傀儡作る邪術の書付って、羨よりむしろ若寒な気がするんだが。
温寧が思追と話してるときの蕭憶、雰囲気がおかしい。

子殊の襲撃。
ドラマよりバトルのCGがグレードアップしてる。鎖がかっこいい。
で。え、子殊よわっ。顔背けながら適当に振り回した剣で首切られて死ぬとか、呆気なさすぎなんだが。
ていうか、子殊、白瞳。あれ、あなた傀儡?んー?
急になんか、蕭憶の言ってることが怪しくなってきましたよ。
お姉さんで名前が「情」だから、温寧にとっては少なからず蕭情に思うところがありそうな気がするんだけど、あのお顔はそういう心の動きはなさそうだな。

子殊が傀儡だったりとか腑に落ちないことが残ってるのに事件解決なの?…て、思ってたら。
解決してなかった。だよね!
蕭憶は身分詐称で、回想は蕭憶と子殊の立場が一部入れ替わってました。
あーなるほど、だったら分かるわ。回想の子殊の行動が意味不明だったの、そのせいか。

扶風城の怪死事件は蕭情を生き返らせようとして趙憶(チャオイー←蕭憶)が起こしていたものでした。
その際、子殊を傀儡にして手駒にしてたのね。子殊は罪のない普通の灯籠師だったのに不憫。

蕭氏の屋敷に戻ってきました。
現場検証してる思追が可愛い!体育坐り可愛い!
殺人現場なのに、何だろうこの天然な可愛らしさ。ニヨる。

地下に蕭情のミイラっぽいの。
その顔の皮膚剥がしたみたいなのは何、と思ったらまた精神攻撃っぽい幻覚(?)の中に引っ張り込まれました。

羨ー!!?

ビックリしたよ!
後ろ姿と顔が映らないアングルでしたから肖戦ではないだろうけども、姿を拝めるとは思ってなかったから叫びそうになった。登場の仕方が英雄ですよ。さすが羨。
泣かす気ですか、もう。羨が温寧の心の柱になってるのが嬉しい。羨の言葉が温寧を支えて、人として生きる力になってたのですね。心の底からこの絆が嬉しい。あー(感涙)

温寧+思追vs.趙憶。
むしろ鎖+琴vs.陰鉄。
その陰鉄はどこから?は、いいです置いときます。
バトルがかっこいい!
尾が繋がった2匹の蛇を使役してるような温寧の戦い方が超かっこいいです。思追の琴も音律だけでなく打撃武器にも盾にもなってて、ダイナミックでいい感じ。頑丈だな、琴。
2人とも本編からだいぶ腕上げましたな…って、なんか変な感慨が。

地下へ。
陰鉄に吸わせた大量の霊識を蕭情の亡骸に移して生き返らせようとしてたのね。
ただエネルギーが必要だっただけなら、何でわざわざ血肉と生魂を奪って殺すのを「夜に灯りを灯した人」に限定してたんだろう。人の手でなく怪異に見せかけるためか?
邪術で魏無羨が温寧を生き返らせたんだから自分も、という発想。
あー、うん、やっぱりここで引っかかる。ドラマ温寧は死んでないから。肉体が生きてて霊識も戻ってるけど普通の人間じゃなく傀儡、という不思議な存在。
原作羨であっても完全に死んでる温寧を生き返らせてはいないからね。死体を傀儡にして、そこに奇跡的に温寧の自我を取り戻せただけ。
原作でもドラマでも、側から見たら生き返らせたように見えるのは同じでしょうから、羨の預かり知らぬところで趙憶みたいな誤解と曲解した人がこの先も出てくるんだろうと思います。そんなの自己満足の極みでしかないのに。
そしてただただ自分勝手で大量虐殺した趙憶を救済するような展開が納得いかん、と思ってたら、思追がガッツリ代弁して釘刺してくれました。情に流されず冷静かつ的確に断罪できる思追は、さすが含光君に育てられた子。
温寧もまぁエゲツな…ゲフンっ!
趙憶と同じこと出来んのかーい。
自業自得だから同情はしない。温寧には心の中にがっつり守ってくれる羨がいるけど、さて、趙憶にはどうかな。

陰鉄持って姑蘇に帰ります。
呪われてるとか不穏なこと言いながら、その辺の石ころ拾ったみたいに普通に手にポロッと陰鉄持ってる思追が。会話のわりに緊張感ないな!(笑)
どっちが持ってもいいから、それせめて封悪乾坤袋に入れない?
こんな調子でちょいちょい2人で夜狩やってるんでしょうね。雲深不知処にもこうやって顔出ししてるなら、羨と忘機にもちょこちょこ会えてるかもしれない。と思ったら、ちょっと幸せになった。

この度の舞台は温氏管轄だったと思しき町でした。状況を考えると大手の仙門が出動してもおかしくない事件だったと思うんだけど、1年もの間、住民がほとんどいなくなるくらいまで被害が出てても放置されてたとこ見ると、「温氏」を理由になんとなく省かれてたのかもしれない。
温寧は特にですが思追も温氏だから、そういう見捨てられた怪異の夜狩を優先してやってるのかもしれないと思いました。必然的に獲物が被って、結果組むことが多いとか。気がついたらしょっちゅう一緒にいるよねーみたいな。世知辛い理由だけど、温寧と思追が仲良しでいてくれるのは嬉しい。
これからも2人で夜狩頑張っておくれー。

陳情令感想 最終話 忘羨

陳情令第50話(最終話)感想です。
原作との比較と、がっつりネタバレしますのでご注意。



タイトル…!!(叫)
屠戮玄武戦のときもタイトルで叫んだけど!
この表記はよいのか検閲。これを腐女子用語と解釈するのは日本人特有なんだろうか。


懐桑の策謀。
豹変したように見えたんだ。ドラマと原作だけでは腑に落ちなくて。今なら分かる。懐桑がこの程度で光瑶を許すわけがない。
復讐することしか頭になくて、㬢臣兄様の心にどれだけでっかい傷が付くかなんてお構いなしだったんだろうな。

光瑶、最後の弁舌。
私の心が荒んでるのかしら、挙げ列ねられる藍氏への対応が押し付けにしか聞こえない。光瑶の㬢臣に対する行動が全て、親愛や真心でなく打算の上に成り立ってるものとしか思えないので、何を訴えられても結局保身のために㬢臣を囲っときたかっただけだろとしか感じず。
「名を覚えていたと言うだけで、蘇渉はあれだけ私に報いた」
蘇渉はそうね。ならあなたはどうなの。それだけ報いた蘇渉を、ついさっきあっさり見捨てたの誰。
盲目的に崇拝してただけの蘇渉と、信じて見守って慈しんできた沢蕪君を一緒にするな。
これだけ喋って口から出てくるのは自分勝手な釈明と言い訳だけ、とにかく何事も悪いのは周囲で自分じゃない光瑶の思考は、見事なまでに羨と対極だなと思う。

血で封印を解きました。
㬢臣兄様が優しすぎる。責任を取ろうとか思っちゃったのかな。でも兄上が一緒に死んでやるほどの価値などないと思いますわ。
ここで自分を受け入れようとしてくれた㬢臣に対して、初めて自分から報いようとしたように見えるけども、今までが今まですぎて微塵も同情心が湧かない私には、この行動でさえも最後の最後で㬢臣に最も深い傷を残す最大の手管だったんじゃないのと思えてしまう。これで一生彼は私を忘れられない系の。呪いと言ってもいい。

この後の展開(光瑶の死に方)は、ドラマと原作でだいぶ違います。

ドラマの場合。
濁されてますが、おそらく崩れる内装に巻き込まれて、と言うことでしょう。
て言うか豪快に崩れてたから観音殿の建屋ごと全体が崩れたのかと思ってたら、中だけだったのがビックリだ。羨が外に出た後、入り口からボフッと煙が出てきたのが、なんかアメリカのコメディアニメみたいに見えたのが微妙な感じで何とも…。

原作の場合。
棺の封印を破った途端、中の明玦が出てきて光瑶と㬢臣に掴み掛かります。㬢臣を突き飛ばし、ひとりで明玦に捕まった光瑶は、首をへし折られて棺の中に引きずり込まれます。棺の蓋が壊れてるので、仕方なく観音像を蓋代わりにして、羨と忘機で再度封印。その際に忘機が弦で縛るために、観音像と羨が乗った棺を片手で斜めに持ち上げるという怪力を披露。力持ちなのは知ってたけど、限度ってものが…!
この後、羨が遠回しに懐桑を問い詰めるも、のらりくらりと尻尾出さないので打ち止めにしますが、その辺はドラマでは全カットになってます。

㬢臣と懐桑。
どの面下げて…!ゲフンっ
いや、よく㬢臣の傍にいられるなと。兄上、心を吐露する相手、間違ってますー!
憔悴したお顔が辛い。このお顔を見て、懐桑がほんのちょっとでも㬢臣兄様に悪いことしたなと思ってくれたらいいんだが。

四つめの献舎の傷が消えました。
ようやく自由!おめでとう羨!
金凌から移した足の悪詛痕は完全に忘れられてるなー。まぁよいですよいです、金鱗台で消えてるはずだから。
ドラマのターゲットは光瑶だったわけですが。
光瑶、献舎してまで復讐したいと思われるほど玄羽に何したんだろう。嫁さんに付きまとっているのを理由に金鱗台から追い出しただけで、そこまで恨まれる?玄羽が夫人に本気だったら恨まれる、かな。謎。

増援(?)到着。
弟子っ子たち、誰も啓仁先生の言うこと聞かないと言うね(笑)
思追の登場が原作通りにここだったら、羨と忘機んとこに真っ先に来たの彼だったと思うんだ。思追が当事者になっちゃってるから、子真にお鉢が回ってきたと思われ。思わず何でお前?って思っちゃったじゃない、最後にいいとこ持ってったなぁ子真。

澄と羨がお互いを意識してるシーンがあるのに、羨の「ありがとう」(おそらく陳情を持ってきてくれたことと、捨てずに保管しててくれたことへの礼と思われる)と、
「これは、俺が持っとくな?」
「もともとお前のだ」
の会話がないのが寂しい。
でも、まだぎこちないけどギスギス感がないだけでも良かった。

懐桑。
光瑶の帽子がだいぶ不自然なとこにあるなー、というのはまぁ置いといて。表情が読めない懐桑の様子が解釈しきれなかったんだ、何を思ってるんだか分からなくて。
初見の頃は光瑶に対して何かしら思うところがあったのかなぁとか思ってたんだけども、そうじゃないと思い直した。あれは長い間心を焼いていた復讐が成って、燃え尽きた顔だったのかもしれない。帽子から手に移った血を見て思ってたのは、映像では孟母子の姿だったけど、明玦兄に仇は取ったと言ってたんじゃないかしら。

江澄の秘密と涙。
澄…!!
やっぱりあんたたち兄弟だよ、血は繋がってないけど!
澄が真実を言えなかった理由は、羨が金丹のことを澄に言えなかった理由と同じです。自分の判断でしたことを、言い訳や押し付けにしたくない、相手に気持ち的な負担をかけたくない。ただ、澄の方が羨ほど小慣れてなかったんでしょう。秘密を知った後に今までの澄の態度を顧みると、羨に対して罵るときによく「英雄」という言葉を使ってたのは、自分の行動が根っこにあったからなんじゃないかと思える。英雄のような行動を、誰にも知られずにやってたのは自分もだったからね。あの自己犠牲をやらなければ、と思ったことが少なからずあったんじゃないかと。
ドラマはリアルタイムで薄っすら予測できる見せ方してたけども、原作は気配すらなかったので衝撃の事実だったなぁ。
羨と澄が、昔のような距離感になるのはきっと難しいでしょう。別々の道を選んだからね。でも澄はこれから先は、忘機を横目で睨みつつ(兄貴を奪った張本人)羨の幸せを全力でバックアップしていくと思ってる。
その上で、澄自身にも幸せになってほしいです。蓋開けたら実は澄が最も孤独キャラだったと言うね。

駆け落ちしてる忘羨(語弊)
思追が阿苑でした。これも原作はドラマほど匂わせなかった(むしろ無臭。一巻の頭付近で羨の草笛に薄っすら覚えがあったことくらい)ので、衝撃の事実だったんだ。
過去編の羨が命を賭けたものが何ひとつ守れなかったと思ってたら、たったひとつだけ残ってた。阿苑が生きててくれたと知れただけで、悪夢のような過去が全部報われた気がして、とてもとても嬉しい。羨もきっとそんな気持ちだろうと思う。
何の指導をしているの(笑)
「大人になっても土に埋めるぞ」
ありがとうドラマ!大好きすぎるこの台詞!
羨のマシンガントークに敵わない思追が、嬉しそう楽しそうで可愛い。足抱っこが可愛い。幸せ。愛。

温寧とお別れ。
独り立ちさせないとーとか言ってたのに、いざ離れるとなると寂しいか羨。保護者みたいなもんですもんな。
思追と関わって、末っ子からお兄ちゃんになったっぽい温寧、ちょっと逞しくなったかな。
ここもまた、それぞれの道。

忘機とお別れ。
はーーー!?
いや待って、あり得ないあり得ない!(動揺)
何で受け入れてるの羨!それがあなたの美徳で愛しい特性だけど、そうじゃなく!
めっちゃ寂しそうな微笑み…(悲)
いくらBL禁止で検閲厳しいと言っても、さすがにこれはないと思った。ドラマ忘機は不夜天で一緒に戦えなかったのが悔いだと言ってたから、現在篇で最後まで完全に羨側に立って戦えて、悔いも解消したしこれでもういい満足ってこと?あれだけ温もりを与えておいて、また独りになれって?温寧と別れるのとは別次元なのよ!
と、50話通して初めて忘機を張っ倒したくなった。初見の動揺、本当半端なかったっす。憤りで吐き気までしたからね。
忘機は木や山のように雲深不知処に、羨は流れる水のように自由に。会えるかどうかは羨の意思次第。美しいです。美しいけど。

道が別れるのは過去編だけで十分だ!!(叫)

って思ってたら。

速攻迎えに来た。

忘機…!!
お前、自分からバイバイしておいて!
くそう、やられた。私の憤りを返せー(いや返さなくていい)
良かった、本当に良かった、あのまま別れて終わってたら読破組の反発凄かったと思うわ。むしろ忘機が江澄に命を狙われてたと思うわ(割と本気)。
羨の笑顔が眩しい。良かったなー。

ここで終わるのかと思ったら続きがありました。
あれ。

雲深不知処。
忘機が仙督になってるとか!(えええ)
ドラマ忘機、足枷多いな。
ん、あれ、仙督って宗主じゃなくてもなれるの?㬢臣兄様どうした?
原作㬢臣は心の傷が深くて閉関に入っちゃいましたが宗主は続行です。仙督は空席。忘機は自由の身のまま。
規訓石の前に懐桑。
はっきりはさせないけど、お前が黒幕だって分かってるぞと釘を刺す羨。でも懐桑の目的は明玦兄の復讐だから。仙督に興味はないと思われます。
しかし懐桑もしっかり黄金世代だったんだなぁと思った。何が突出してるかがそれぞれなだけで。羨たちの世代って本当、良くも悪くも粒揃いだな。でもこの先、忘羨が懐桑を本気で信用する日は来ない気がする。

楽曲『忘羨』大サービス。
いいとこですね、湖に滝。CGなのか実際の景色なのか分かんないけど、清々しそう。
羨とまた合奏できることが嬉しいんでしょうか、忘機が穏やかな顔してる。今度は突貫の竹笛じゃなくて、ちゃんとした音が出る陳情だから余計かな。
誓いの言葉。
忘機が仙督になっちゃったから、原作のように気ままに2人旅はできないでしょうが、これからは羨も雲深不知処を拠点にして夜狩を続けていくんでしょう。先のバイバイのように、うっかりしたら二度と会わないかも知れないような終わり方じゃなくて本気で良かった。

絆は永遠に。
本当は考えたくないことなんだけども、羨は普通の人間と同じです。自然死だけを考えたら確実に忘機より先に逝く。
残される忘機は二度目だし相当辛いと思うけど、残してく羨も辛かろうと思うんだ。だから今は全力で羨を幸せにしてほしい。それだけを心から願っています。


いいドラマを作ってくれてありがとう!
50話長かったー!満足!

陳情令感想 49話 不義の果て

陳情令第49話感想です。
原作との比較と、がっつりネタバレしますのでご注意。



光瑶の命乞い。
沢蕪君の慈悲深さと優しさと誠実さ、全部に訴える手管だと羨でなくても分かる。最初から全ての人を敵にするのではなく、こういうときに使えるある程度位の高い人をひとり囲っとく、の白羽の矢が立ってしまったのが㬢臣だったんでしょう。ドラマだと座学時代に会ってるので、その頃からもう㬢臣を駒にする計画が始まってたんだろうと思う。兄上がつらい…。

脅迫状。
最後の最後に駄目押しのキーワード。
初見のときは、これも光瑶の自作自演かと思ってた。㬢臣を懐柔するための方便だと。違った。
ホワイさーん。本当に逃す気ないな。己の保身のためなら虐殺でも殲滅でも何でもする光瑶の本性をよく分かっていらっしゃる。

㬢臣と光瑶の一問一答。
ここまで来てもまだ光瑶に耳を貸そうとする㬢臣の心の深さよ。それでさえも利用することしか考えない光瑶には、㬢臣兄様の愛情はもったいなさすぎる。
秦愫とは、事実を知る前に婚前交渉をしてました。婚約が成ってから婚姻するまでの間に破談にされないよう、既成事実を作っちゃえという。権謀術数と策を弄すことでしかその場に立てず、慎重に慎重を重ねる性質が仇になったと言う話。ラスボスだと思ってた光瑶の後ろにいた第二の黒幕、懐桑の攻撃がクリーンヒットしてる。
お叱りでも咄嗟には「阿瑶」呼びになってしまう㬢臣兄様。本当に可愛がってたんだと言うのが滲み出てる。お前はこれほどまでに無償の情を向けてくれてた人を駒にしてたんだぞと、光瑶の胸ぐら掴んで揺さぶりたい。おそらく生まれて初めて、感情に任せて人に手を上げたのであろう兄上。そのビンタに非はないです、心を痛めないでー。
窮奇道の真実。
窮奇道は温氏滅亡後、金氏の管轄になってたから位置的にも近いんだろうとは思ってたけど、まさか琴の音が届くほど近いとは思ってなかった。目と鼻の先だったのね。
ドラマは本当に、完全に利用されただけで微塵も羨に非がないな。これは純粋に怒れるわ。先に金凌が爆発しちゃったけど。上向いてる㬢臣も、光瑶に対してどれだけ絶望してるか。一生懸命腹に落とそうとしてるんだろうなぁ。
とてもとても理不尽な理論を吐かれてる金凌がかわいそう。言い重ねられる光瑶の言葉が全部「羨ましい」に聞こえる。金凌を可愛いと思ったことが1ミリくらいはあったかもしれないけども、常に嫉妬が凌駕してたんだろうと推測。㬢臣と同じで、将来自分のために動く駒に育てようとしてたのかもしれないとまで考えてしまう。
確かに光善は最低な男だと思います。だからって光瑶のやったことが正当化されるとは毛ほども思わぬ。
その前にここどこ。金鱗台?
光善は恐妻家で本妻の金夫人に頭が上がらない人です。よって金鱗台の外で憂さ晴らしのように庶子を作りまくっていた訳で、彼女の目がある金鱗台であれはあり得ないんだが。

光瑶に捕まる金凌。
甥っ子、思ったよりデカイな!
羨が言った「琴弦は奪ったはずだ」は原作の名残です。恨生を奪ったときに、こっそり弦も回収してたの。誰も気づいてなかったけど澄だけは分かってたんだよね、あいつならそれも奪ってるだろうって。伊達に一緒に育ってない(うふ)
蘇渉に人質としての価値あるの?と思ったら、なかったね。「私に構わず」「感謝する」って、そんなあっさり。自分のために犠牲になるのは当たり前と言うことか。光瑶にとって自分側に立つ人間とは、絆で繋がるものでなくただただ利用価値の有無なんだなと再認識した。

思追乱入。
いやちょっと早いな!?(驚)
て言うか、これ本来は思追じゃなく温寧が吹っ飛ばされてきます。
思追の登場は全てに決着が付いてから。ドラマでもこの場での見せ場はないので、ファンサービスかしらと思った。思追可愛いから、特に出番がなくても画面にチラホラ映ってるだけで癒し。
温寧登場。
原作はここで凶屍になった明玦本体が登場しますが、ドラマは明玦の遺体が棺にいるからどうすんだろうと思ってたら、そう来たか。
つまり、温寧と明玦と思追の役がドラマと原作で入れ替わってる。明玦本体の代わりに温寧に刀霊を取り憑かせたから、明玦本体に吹っ飛ばされる温寧役が本来出番がなかった思追に回ってきちゃったんだな。…思追(肩ぽん)

温寧(覇下)の攻撃に端を発して、
ドラマ→動揺した光瑶が弦を離した隙に羨が金凌を助け、その後で忘機が光瑶の腕を肩から切り落とす。
原作→光瑶が動揺して金凌の首がヤバかったので、弦を持った手を忘機が手首から切り落とし、拘束が解けた瞬間に羨が金凌を助ける。

ドラマだと「大丈夫か」だけで終わってましたけども、原作は羨が大変でした。
ここで金凌にまで死なれでもしたら師姉に顔向け出来ないって言うんで、金凌をぎゅーぎゅー抱きしめながら、敵の傍に立つな!と怒涛のように叱って、叔父さんとこ行けと江澄の方に押してやる。愛。愛しか感じない。
それに加えて、ぎこちないながら忘機に礼を言う江澄も見られます。忘機が咄嗟に光瑶の手首を切り落としてくれなかったら、切り落ちてたのは金凌の首だったからね。ここら辺の澄の変化も含めて、一連のシーンを絵面で見たかった。
原作金凌はがっつり抱きしめられたの初めてらしいよ。江澄は愛情表現が壊滅的に下手な人だから仕方ないにしても、光瑶がフリでさえも抱きしめてやったことないのかと思ったら、やっぱり心から可愛がってはいなかったんだなと思った。

沢蕪君に助けを乞う蘇渉。
どの口が言うんだ。全部利用するための布石に過ぎなかっただけのくせに、自分勝手が過ぎる上に押し付けな言い方が癪に触る。

藍氏双璧の安息合奏。
貴重なデュエット…!
ドラマでは腕を切られる前に弦を離してた光瑶。こっそり金凌を庇ってました、ね。原作光瑶よりは、多少なりとも金凌に愛情があったと言うことか。

光瑶から金凌に的替えした温寧(覇下)。
凶屍はターゲットを判別する際、見た目ではなく血や気などで嗅ぎ分けます。覇下が恨んでいるのは光瑶ですが、甥っ子の金凌の血の匂いにも刺激されてそっちに行っちゃったのです。
この先が、温寧が覇下に取り憑かれてるドラマと、凶屍明玦と温寧が別々にいる原作で、だいぶ展開が違います。

ドラマの場合。
口笛や術では反応しなかった温寧が、羨の本気呼びで覇下の支配から抜けるのは良いと思いました。正気を取り戻した温寧見てホッとした顔する羨に、ふたりの絆が伺える。
尚も金凌に迫ろうとする覇下を必死で止める温寧の手から血が滴ってるの見て、ドラマ温寧は生きてるんだったなと再認識。ドラマではこの必死さを目の当たりにした澄と金凌が、多少なりとも温寧への認識を変えた感じになってましたね。

原作の場合。
金凌を庇って、温寧が凶屍明玦に胸を腕で貫かれます。凶屍の強さは怨念の強さに比例するので、元々そんなに負の感情が強くなかった温寧では明玦に敵わなかったの。
とは言え原作温寧は死人なので、手足が折れようが自分で骨継ぎしたくらいにして平気で動くし、体に穴が開こうが衝撃が抜けるまでちょっと動けない程度で、血も出なければ何ともありません。温寧はそういうものだと知ってるし父親の仇でもあるので金凌にとっては憎むべき相手なのに、身を挺して守ってくれたのと、胸に穴を開けられた姿が話しに聞いた父親の最期と被って、憎むに憎めなくなっちゃうのね。

原作温寧は羨と胸の穴について、
「お前これ、なにで塞ぐつもりだ?」
「深刻ですか?」
「見た目が不格好なだけ」
「格好は気にしませんから」
という会話が成り立つくらい頑丈です。さすが死人。こっちに慣れてると、体が生きてるドラマ温寧はどうしてもシリアスになりがちだなぁと思う。

羨を心配する㬢臣兄様と、兄上を止める忘機。
この無言のやり取りが好きなのですよー(によ)
お前なら出来ると羨を信じてる忘機のお顔と、信頼が嬉しいのであろう羨の笑顔がね。前者は頼もしく、後者は可愛らしい。むはっ。
この辺りを原作から補足すると、羨は今の体が莫玄羽であることを利用して、明玦(覇下)の興味を金凌から自分に移そうとしています。前記したように凶屍はターゲットを血で判別するため、金凌よりも光瑶と等親が近い玄羽(金凌は甥っ子、玄羽は異母兄弟)の血に、より強く反応すると踏んだの。

お久しぶりの陳情。
お帰りー!会いたかった!
あれ、江澄、外から来た?
陳情、どっから持ってきたんだろう。このちょっとの間に蓮花塢まで取りに行ってたわけないだろうし、羨探しに出たときに一緒に陳情も持ってきてて、門弟に預けて観音廟の外で待機させてたりとかしたのかな。
ドラマ陳情は師姉が触ろうとしたら拒絶してたので、随便と同じように澄を羨だと思って大人しく触らせてたのかしら、とか、金氏が随便を、江氏が陳情を保管してたのは陳情が澄にしか触らせなかったからかしら、とか、チラッと思ったけど、そうするともっと早く澄が金丹のことを勘繰ったかもしれないから、無理があるし齟齬が生じてしまう。うぬ、残念。
そういえば原作陳情は乱葬崗時代に、阿苑にヨダレでベタベタにされて羨が吹けなくていたらしい。ドラマ陳情と比べるとだいーぶ寛容(笑)

ジャンちょーん!
陳情吹いてる羨を見てるお顔が!
本当にわだかまりが取れたんだと感じられる良いお顔。嬉しい。良かった。

ちょーおい、羨が吐血してんのに忘機がスルーとかないから!
本来とは違う意味で懐桑お前、余計なことしよって!(キイッ)

蘇渉の最期。
きっと真面目なんだ、本気のはずなんだけども。
なぜかコントに見える。わざとらしいと言うか白々しいと言うか、あれここ笑うとこじゃないよね…?

明玦の遺体とともに覇下と複製陰虎符を棺に。
コマ落とし感が拭えませぬが、これは陳情で覇下の怨念を鎮めたということでいいのかしら。
棺に封印。
「下りておいで」は無しかーい!!
無いよね、だよね、分かってた。明玦大人しいんだもの。羨、棺に上がらなくても封印できたしね。
くそう、忘機から支えられてぴょんと下りる羨が見たかった…!
でもドラマは、よろける羨の背中をすかさず支える忘機が見られたのでいい。満足。幸せ。

ひとり大騒ぎな懐桑。
初めて見たときはね、空気読まずに痛い痛い騒ぐ懐桑がムードメーカーに感じたんだ。㬢臣兄様も気が抜けたような笑顔を見せてたし、良い特性だなぁとか思ってたんだ。大間違い。

どうした温寧?
何か思い出しかけてる思追の隣で、温寧が眠いのか具合悪いのか、フラフラしてる。覇下に乗っ取られたり抵抗したりで、体力とか精神力とかごっそり持ってかれたっぽいかな、これは。ドラマ温寧は生きてるから痛みも疲労もあるしね。お疲れさま、頑張った!


懐桑の最後の一手、で、次回持ち越し。
㬢臣兄様…!

陳情令感想 48話 暴かれた呪い

陳情令第48話感想です。
原作との比較と、がっつりネタバレしますのでご注意。



観音殿。
江澄の皮肉に羨が「始まった…」て顔してる。澄の性格は知ってるし、金丹を譲ったことが分かったからってすぐ軟化するとは思ってなかったけど、さすがに羨でも呆れと落胆が半々だった様子。
いやまぁ、確かによくここまで口が回るなぁとは思った。思ったけど、お顔がね。今までと違う。羨が万全だと思ってた頃の澄はあからさまに刺々しい顔して見せてたけど、今の澄にはそれがない。

「藍氏が双璧なら、江氏には双傑がいる」

羨の涙が痛い。
澄を守る約束は果たしても、言葉は違えてしまったからね。自分の意志で信念を貫いた結果なので言い訳はしない。これも覚悟のうち。
一方的に暴言を吐かれてるのに、羨の右手が澄を心配してるの。なんかね、だいぶ初期の頃に感情を押し殺そうとする澄に向かって羨が吐き出せって言ってたの思い出した。今がまさにそれだなと。苦しんで苦しんで澱を吐き出そうとしてる澄を、自分も傷つきながら見守って受け止めてる。強いなぁ。
羨が理不尽に責められててさぞご立腹でしょうが、我慢してくれてありがとう忘機。あなたが隣にいてくれるから羨が頑張れるんだよ。

「ごめんな、俺が約束を破った」

羨…!!(泣)
原作読んだ感じだと澄は羨に謝らせたったわけではないと思ってたけども、ドラマ澄のお顔見たら、これは謝罪を聞きたかったんだなと思った。羨の中の自分の価値を確認できた顔してる。
最後の皮肉は自分に向けて。
ようやく謝れました。本当に、ずっとずっと、羨の一番は自分だと信じたかったんだろうと思います。修為が絶対的にものを言う世界で金丹を譲られることが、一番でなくて何なんだ。
私見ですが、もし澄と忘機が崖から落ちそうになってたら、羨は迷わず澄を助けに行くと思ってます。忘機は自力で何とでもなる人。澄は弟弟子、立場は宗主でも下の子は幾つになっても下の子で庇護対象。
羨には勝てない、じゃなく、勝てなくてもいいと思えるようになればいいと思うよ。頑張れ澄。

観音様のアップ。
実はこの観音様、光瑶に似てるという設定です(原作)。気づいた門弟が、ここを建てた光瑶が民に自分を崇めさせようとしたの?と誤解したくらいの出来でした。ドラマは似…てる?

発掘現場で大惨事。
掘り出したものに毒霧と暗器が仕込まれてたわけですが、

ドラマ→棺のみ。中に明玦の遺体がある。
原作→棺と小さい箱。どっちも空。

まぁ懐桑が役者で。お前がやったくせに。
読破組は棺に明玦が入ってて「!?」てなりませんでしたか。そう言えばドラマには代わりに刀霊がいたんだった。覇下。
原作は、棺に光瑶の母親が、小さい箱に明玦の首が入ってる予定でした。ドラマ光瑶の「!?」の顔は本来、あるべきものがどっちもなくなってることへの衝撃のお顔だったの。ドラマ組の方々には、棺には明玦でなく母親が入ってるはずだったという解説がなければ、別のものって何?で終わってしまうよね。
㬢臣がせっかく「何をする気だった」って聞いてくれたので、羨の説にプラスしてご本人の代わりにお答えしちゃうと、光瑶は棺に入れて埋めておいた母親の遺体を掘り出して、一緒に東瀛(日本)に逃げるつもりでした。それだけだったんだけど、懐桑がねー。絶対逃がさん、ていう。
て言うか、光瑶相手でも羨の「誰かが理不尽な怒りを向けられてると庇う」特性が出とる。どっちかと言うと真相解明が目的で、光瑶を庇う気はあんまなかったと思うけども。

手を拘束されました。
江氏だけなのは霊力を封じてないからか。懐桑は元から霊力が低いので非戦闘員扱いですし。だとすると澄はそれでいいけども、羨は口を塞がないとダメじゃないかしら。いやほら、羨の最大の武器は「音」だから。
ドラマでは省かれてますが、光瑶は霊力が低いので、自分より遥かに修為が高い㬢臣の霊脈を長時間は封印しておけません。よって2時間置きに封印し直すという手間をかけてました。澄ももちろん光瑶よりよっぽど修為が高いので、ケガも負わせてるし霊脈を封じるより物理的に拘束した方が面倒じゃないと判断したのかな。

蘇渉に千瘡百孔の痕。
小者過ぎてどうしようもない。温晁の方がまだ可愛げがあったわ。
ドラマはこれ、濁されてるけど、光瑶が蘇渉に指示して掛けさせたことになってる?それとも疑いを否定してないだけ?
蘇渉に術返しの痕があるのがバレたときの光瑶の表情が、事実を今知って驚いた顔に見えたんだが。
原作は蘇渉が独断で行った呪いだったので、光瑶の表情は納得できます。事実を知ったあの一瞬で、それをどう利用しようか頭フル回転させた結果、否定も肯定もしない疑い止まりにしつつじわじわ他の話に切り替える、という光瑶の十八番発動に至ったのかな。
それにしても羨に対する光瑶のご高説が本気で理解できない。何を言ってるのか分からなさすぎて、こいつとは相容れないと感じたことにホッとしたレベルの意味不明加減。
逆に江澄に対しての言葉の攻撃は正論過ぎてグッサグサ刺さる。それに羨の涙が追い打ちをかけてくれましてね。羨からしたら澄をそんな立場にならせてしまった原因は自分だし、澄からしたら真実を知った今まさに全力で後悔のどん底にいるわけで、お前に言われんでも分かっとるわー!って。私が叫びたい。

羨の反撃。
あー、えー、うん、そんな感じか。
いや、これ読破組は脳内補完できるけど、ドラマ組は大丈夫なんだろうか。
羨が呼んだのは、初めて観音廟に来たときに言ってた「陣で鎮圧されているもの」です。原作羨は動ける状態だったので、澄が言葉責めされてる間にこっそり陣を破ってたの。羨が呼んだ霊と共情して、観音廟があった場所には娼館が建っていたことが分かります。光瑶の母親が勤めていて、光瑶はここで生まれ育った。蓮花塢に来た女性の1人、思思が光瑶の母(孟詩)を助けてくれたこともここで知ります。
光瑶は、娼妓の子だと周知であるにも関わらず、出自を隠すためにこの娼館を中の人ごと燃やし、犠牲になったたくさんの娼婦やその客たちの怨念を陣で鎮圧。その上に観音廟を建て、観音様を母親に似せて作らせました。だから光瑶に似てたのね。
原作だと解放された霊たちがぶっちゃけいかがわしい人たちだったので(娼館ですから)、㬢臣に請われて羨が引っ込めますが、ドラマは光瑶が自力で退けた感じになってましたね。シーン後半、刀霊らしきものにしばかれるのはドラマオリジナル。あれはなんだろう、覇下まで呼ばれて来ちゃったのか?

㬢臣の霊力が回復しました。
忘機も回復。蘇渉の手首を切ったのはわざとでしょうか。この先二度と剣を持てないように。
陰虎符を何で精錬したか。
光瑶が持っていた陰虎符は、不夜天で羨が砕いたオリジナル陰虎符(封印の剣=5つめの陰鉄で羨が精錬したもの)のカケラを手本に、薛洋が隠し持ってた4つめの陰鉄で作ったもの、のはずなんですが。薛洋の陰鉄だけでは精錬できないはず、って?え?(悩)
他に何か使える素材あったっけ。何をもって「そのとおり」?
原作には陰鉄が出てこないので、陰虎符の元になった素材は封印の剣のみです。光瑶と薛洋が陰虎符を再現しようとした際、一から作るのは不可能で、羨の陰虎符のカケラを利用しました。それでもオリジナルには到底及ばなかった。
…それか?薛洋の陰鉄に足した素材→オリジナル陰虎符のカケラ、と言うこと?
あれ、それなら別に謎かけでも何でもなかったな。そうか、血の不夜天で羨が自害した後、砕けた陰虎符のカケラが結局どうなったのかドラマでは言及がなかったっけ。読破組は光瑶がちょろまかしたの分かってて見てるから今更?になっちゃってたのか。

決別。
羨が羨でなかったら、忘機が兄上のようになってたんだよなと思うと心が痛い。兄上は人を責めずに自分を責める人だから余計つらい。


光瑶の命乞い、で、次回持ち越し。
「東瀛に渡って、二度と戻りません」
やめて!来ないで!
って、反射で思った日本人は私だけではないと思うー。

陳情令感想 47話 華麗なる弁舌

陳情令第47話感想です。
原作との比較と、がっつりネタバレしますのでご注意。



雲萍城。
温寧に伴侶を〜のくだりはドラマオリジナル。
ドラマ温寧は傀儡だけど生きてますアピールだろうか。もう傀儡じゃなくていいと思うんだが。
伴侶探し以外の話は原作でもします。友人が必要、と、独り立ちさせること。
温寧は羨大好きだからなー。どうしよう、このお留守番言いつけられた子犬みたいなお顔。置いてかないで寂しいです、て書いてある。温寧にとっては一番安心できるのが羨の傍だから、切り離されるのは辛いわね。

観音廟。
観音殿、広!観音様、デカ!
人間より多少大きいくらいだと思ってた。ドラマで、原作イメージより広かったりデカかったりって初めてじゃないかな。
ここに鎮圧されてるものは割と重要なんだけども、ドラマではほぼ触れられません。ので、誤解が生じる恐れあり。原作のキーワード出しておきながらスルーって、思えば今までも結構あったな。

検閲でBL回避なの分かってる。
分かってるけど、ここまでざっくりごっそり削られるとむしろ笑ってしまう。だよね、入れられないよね。よって、原作とはだいぶ色々違います。それはもう細々と。挙げ列ねたい。楽しい(笑)
廟への再来も本当は忘羨一緒に来る予定だったんだけど、色々都合で(酔っ払い忘機が人様んちの鶏取ったりしたのもここに入る)夜中に羨と温寧だけで廟に来ます。乗り込むのは羨だけで、温寧には忘機を呼びに行かせる。ん、だったんだけど、ドラマは3人で仲良くいらっしゃるのね。何事もないって平和でいいわー(笑)

またしてもお留守番な温寧。
ドラマは忘機がいるからね。温寧の頭にショボンとした耳が見えるようだわ。

廟の前庭。
この見せ方はミスリード狙ったんかと思った。初見の人は沢蕪君が光瑶側に立ったと思ったんじゃないかしら。無事で良かったって素直に見るには、金氏門弟たちに傅かれる沢蕪君が不穏すぎる。

仙子に振り回される金凌坊ちゃん。
仙子の意図は計り知れませぬが、とりあえず可愛いから許す。相変わらず丸いなー(和)
原作はこのシーンのとき羨ひとりだったので、金凌が心配なのと仙子が怖いのとで大変だったんだけども、ドラマは忘機が隣にいるので割と冷静ですな。

金凌を逃して前庭突入、からの、弦で首絞め。
秒。
早いわー!!(笑)
そうね、忘機いるからね(全てこれ)
では原作ではどうなっているかと言いますと。
前庭には羨がひとりで乗り込みます。そんで、光瑶と㬢臣双方に忘機と別行動(宿で別室も含め)してることを咎められる。羨にとっては言及されるとこそこ!?で、ここで初めて㬢臣に記憶に欠けがあることを指摘されます。㬢臣兄様、うちの弟を振るなんて許さん!な勢いでねー、もう。兄上…(笑)
㬢臣に記憶を補ってもらい、事情を把握はできても羨にとっては寝耳に水な話で、でも周りの人たちにとっては復活した夷陵老祖が含光君と一緒に行動してるならこの2人とっくにくっついてるだろう、というのが当たり前の感覚。断袖を咎める人いないの。含光君が選んだ人→羨、を普通に受け入れてる。忘機の人徳がものを言ってるなぁ。
両想いだったことが分かった羨は光瑶どころではなく(本筋どこ行った…)。そこに忘機が駆けつけて、羨の意識が逸れたところを光瑶の弦に急所取られる、というのが原作の流れでした。

羨を人質に忘機を操る光瑶。
㬢臣兄様は例の明玦と同じ方法で霊力を封じられていました。光瑶側に付いた訳ではなかったよ、良かった(安堵)
ちなみに「朔月(シュオユエ)」は㬢臣の仙剣の名前です。
ドラマでは忘機のトラウマと言っても過言ではない悔い(血の不夜天)を、ここぞとばかりにつつく光瑶が憎らしい。忘機の気持ちを知ってる羨の方が痛そうにしてるのが、いい演出してくれるなぁと思った。忘機への攻撃が羨に効いてる。
あの含光君が悪党の言いなりになるのはさぞ悔しかろうと思います。でも、忘機の天秤は羨より重いものないから。これしき。自分より羨が辛い思いしてるの分かってても、命には換えられぬ。
で!
ドラマでは当然の如く省かれてますが、原作だとここで突然の告白大会が勃発します。動転していたとはいえ言葉のチョイスが恥ずかしい。即物的にも程があるわ!さすがに㬢臣兄様が止めに入るけども、光瑶含めて一同ぽかーん。シリアスになり切れない人たち(笑)

観音廟の中へ。
ドラマは普通に話が進みますが、原作は廟に入ったら入ったで告白大会が継続。誤解なく忘機に羨の気持ちが通じてようやく落ち着きます。こっからの忘機がまぁ、羨大事を全く隠さない。事件解決に向けてシリアス路線…のはずなのに、ちょいちょい咲くお花畑が微笑ましい。
ドラマは、そんなお花畑の匂いだけ微かにしております。検閲避けつつ適度に醸す。程度が上手だわー(笑)
発掘は地下じゃなくて普通に観音様の後ろなんだね。
ピンポイントでアレなんですが、ここで入り口の扉が開いて強風が入り、霊力回復のために瞑想してる㬢臣の髪が顎の下を靡くのが好き。全く動じず微動だにしない兄上、好き。いいなぁこの安定感。
雰囲気からすると、これただの風じゃなくて邪風っぽいんだよね。消えた火を札で点け直して得意そうな顔してる光瑶の様子が、ここに鎮圧してるモノを制しているという優越感みたいに見える。
黒幕その2が来ましたよ。
完全に光瑶が騙されてる。ていうか全員が手のひらの上なんだけども。初めて原作でこのシーン見たときは随分唐突だなぁと思ったんだ、彼の登場。

蘇渉vs.羨(口喧嘩)。
とりあえず暇を持て余してると解釈していいか。
蘇渉の小者感。どこをどう取っても正当な要素がないとか。ただただ己が矮小なだけじゃないの。

紫電(ズデン)来たー!
じゃなくて。すみません紫電好きで。江澄も好きよ!(ついで感)
貴重な江澄の見せ場。
忘れられがちですが、彼も黄金世代ですから。そこらの仙士よりずっと強いです。比較が羨や忘機だから霞むだけ。四大世家の一柱は伊達ではない、ってどっかでも書いたな。
光瑶のダイナミックな琴も、対抗する江澄の剣を擦り合わせるやり方も、本人たち大真面目なんだけど笑いを誘われる。江澄の方は字面で予想できてたけど、まさか光瑶があんな動きすると思ってなかったから余計おかしい。

まさに華麗なる弁舌。
光瑶の口車で江澄が金丹の真実を知ったことが羨にバレました。同時に光瑶にも羨の秘密を自らバラしたようなもの。江澄は直情だから、光瑶に力で勝てても口では敵わぬのです。狡猾さがいやらしい。
このとき光瑶が言った「金丹でも飲んだのか?」の金丹は、霊力の源ではなく、不老長寿の妙薬と言われている方の丸薬金丹のことです。わざと掛けたの。
剣での戦いに於いては、光瑶の剣「恨生」は軟剣なので、弾いてもたわんで剣先が刺さるという厄介なもの。よって正面から弾くのは悪手なんだけど、冷静さを欠いている江澄では対応できなかったのね。躱してるつもりで躱せてなかった結果が、あの状態。
そんな中でも羨を庇う一歩が早くなったところに、澄の変化が見える。今までも本当に羨がヤバいときは体が動いてたけど、躊躇いがあった分いつも忘機に先越されてたんだ。今回は忘機を凌いだから。羨よりむしろ忘機がビックリしたと思うわ。


後ろでなんか掘り当てました、と、温寧に口止めした件、で次回持ち越し。
光瑶も澄も顔が怖い。
前者は置いといて(酷)、澄が乗り越えるまでもう少し。

陳情令感想 46話 金丹の真実

陳情令第46話感想です。
原作との比較と、がっつりネタバレしますのでご注意。



金丹キター!!(落ち着けってば)
げっふげふ。

蓮花塢で女性2人の話から。
姚宗主、ご高説は最もだが金凌もそこにいるって頭はないだろう。姚宗主の性質を理解してる懐桑の策士ぶりにも恐れ入るけど、この辺から姚宗主って腹は立つけど声がデカいだけのただのバカだなと思い始めた。気にするだけ無駄って、羨の境地にようやく辿り着いたわ。
これを機に、羨に向いていた悪意が一気に光瑶に向くことになるわけですが。
その前に莫玄羽だよ。この辺の会話聞いてると、玄羽の気狂いは本当だったのかと疑問になってくる。特にドラマは献舎痕のひとつが光瑶に対応してるから余計、それを装って暗殺を逃れたんじゃないの、とか。でも仮に玄羽が賢いとすると、献舎までする動機が薄くておかしいってなるんだよね。原作で考えてもやっぱりおかしかったのは本当で、おつむが弱くなってるところを懐桑に丸め込まれた、と言うのが妥当そう。
群衆の無責任さ再び。
ドラマ羨は呆れただけですが、原作羨は過去に乱葬崗を攻めたときもこんなノリで決めたのかと憤りを覚えます。第一次乱葬崗殲滅戦があったかなかったかで、羨の心持ちがこれだけ違う。
トドメが姚宗主の魏先生呼び。たった数時間前まで殺そうとしてた相手に、ここまで手のひらを返せる厚顔さ。しかも一等大変なとこの押し付けだし。こんなのに付き合ってられんと思う気持ちがよく分かる。

「ここは江氏の祠堂だ」
つらいけど、羨の逡巡はいい演技してくれたなぁと思う。江氏追放は方便だったはずが、今の羨は方便だと言い切れない心情になっちゃってるからね。彼の口から「自分は江氏の人間じゃない」と同義の言葉が出てくるのは本気でつらい。
でもやっぱり入る。
ドラマではご挨拶のみになってますが、原作羨は心の中で忘機を故人に紹介しておりました。この時点ではまだ忘機の恋心を確信しておらず、自分の片思いだと思ってるから。こっそり。
そんなところに江澄。
原作だと澄が最初から機嫌が悪い理由があるんだけど、ドラマではその部分を全カットした分、このタイミングでの登場にしたのですね。おそらく澄はいつものパターンで、辛く当たってしまった羨の様子を見に来たんだと思います。ところが来てみたら、忘機と羨だけが共有していて自分は除け者になってるような話をしている。澄からしたらプライドが許さんだろうと思うのです。そんで頭から喧嘩腰になってしまったと。
澄の罵倒に原作の名残が。
羨が我慢してくれてるうちにやめとけばいいのに、後から思ったんだけどこれ、澄は羨と喧嘩したかったんじゃないの。受け流そうとする羨の態度が、自分は眼中にないとでも思ったか。忘機を引き合いに出したら羨が反応したから止まらなくなったっぽい。
ここで羨が引いたのは、故人の前で息子を攻撃していると気付いたからです。

祠堂の外。
羨が倒れた理由は黙ってた方がいいよね、ね。ドラマの構図が良すぎてうっかり言えない。全力で雰囲気を楽しんでください。お口チャック。
金丹の真実。
羨の金丹は澄に譲られていました。
忘機が泣いとる!!(驚)
ふおお、ありがとうドラマ!
原作より感情的になってる忘機、良いと思います。涙は羨に、怒りは自分に向いてるんだろうなぁ。知己を自負してしておきながら、真実を知らずに羨を追い詰めるような言動をしていた過去の自分が、さぞ腹立たしく情けなかったろうと思います。
忘機でさえこうなんだから、澄のダメージたるや想像に難くない。自分が羨に対してどれだけ傲岸不遜で高慢だったか。羨の愛を思い知れ。

蓮花湖の船上で。
原作忘機は割と冷静でした。現在の羨の様子から、霊識に何かしらの不具合があって体に不調が出てるのかと思ってたの。異常には気付いてたのね。それでもまさか金丹を無くしてるとまでは思ってなかった。でも気持ちは揺るぎませぬ。
ドラマ阿苑、いつ拾われたのかと思ってたら、温氏が処刑された直後だった。そうか、そのタイミングしかないもんな。ありがとう忘機、阿苑に気付いてくれて。
温寧が語る羨が、らしくて泣きそう。どれだけ心が強いの。金丹移植のくだり、澄に聞かせてやりたい。

羨が起きました。
真っ先にやることが忘機へのフォローですよ、何より自分が傷ついてるだろうにそっちはお構いなしで。優しい。泣かす。ていうか、事情知った上でこれやられたら、忘機が泣くの必死で我慢してそう。愛しさが増すばかりですわ(原作脳)。
懐かしの師姉。
ちょー!会いに来てくれたのかと思っちゃったじゃん師姉ー!(泣)
師姉優しいから、祠堂に魂がいたら慰めに来てくれそう。澄のとこにもね。
蓮の実食べるす。
温寧も食うんかーい。食えるんだったねドラマは。
忘機が丸くなりました。
羨の顔(笑)。いや分かる、何事かと思うよね。こういうとこは融通が効かないのが含光君だから。忘機と共通項が出来た温寧が可愛い。羨には内緒。
ていうか、どんだけ食うの蓮の実!食い過ぎ(笑)

蝶の知らせ。
「伝訊紙蝶(でんじんしちょう)」は、ドラマオリジナルの小道具です。金氏が編み出したものらしい。
沢蕪君からの知らせがない中、送られてきたってことは、金氏のどなたかが斂芳尊の動向を知らせてきたってことだよね。…誰?(謎)
雲萍城を思い出しました。
船上なのに勢いよく動いてよろけた羨を、落ちないように支えてあげる忘機の自然さがニヨる。すみません、そういうとこだけガッツリ目が行く(笑)
ん、あれ、赤鋒尊の首と一緒に乱魄抄もあった?
え、じゃあ伏魔殿で啓仁先生に見せようとした2枚の紙は、ドラマでは本物だったのか。

雲萍城。
羨の札を持ってた忘機。
ぶふっ!忘機…!
いや、羨が復活してここにいるから笑い話にできるけど、ドラマ忘機にとっては唯一と言える羨の私物で、形見として肌身離さず持ってたんだろうな。
もう無くても大丈夫と思えたか。良かったね忘機(しんみり)


温寧救出、で、次回持ち越し。
戦闘時の安定したかっこよさと、平時の大人しい頼りなさのギャップが温寧の魅力と思ってる。