窖改

好きを語り倒す

陳情令感想 48話 暴かれた呪い

陳情令第48話感想です。
原作との比較と、がっつりネタバレしますのでご注意。



観音殿。
江澄の皮肉に羨が「始まった…」て顔してる。澄の性格は知ってるし、金丹を譲ったことが分かったからってすぐ軟化するとは思ってなかったけど、さすがに羨でも呆れと落胆が半々だった様子。
いやまぁ、確かによくここまで口が回るなぁとは思った。思ったけど、お顔がね。今までと違う。羨が万全だと思ってた頃の澄はあからさまに刺々しい顔して見せてたけど、今の澄にはそれがない。

「藍氏が双璧なら、江氏には双傑がいる」

羨の涙が痛い。
澄を守る約束は果たしても、言葉は違えてしまったからね。自分の意志で信念を貫いた結果なので言い訳はしない。これも覚悟のうち。
一方的に暴言を吐かれてるのに、羨の右手が澄を心配してるの。なんかね、だいぶ初期の頃に感情を押し殺そうとする澄に向かって羨が吐き出せって言ってたの思い出した。今がまさにそれだなと。苦しんで苦しんで澱を吐き出そうとしてる澄を、自分も傷つきながら見守って受け止めてる。強いなぁ。
羨が理不尽に責められててさぞご立腹でしょうが、我慢してくれてありがとう忘機。あなたが隣にいてくれるから羨が頑張れるんだよ。

「ごめんな、俺が約束を破った」

羨…!!(泣)
原作読んだ感じだと澄は羨に謝らせたったわけではないと思ってたけども、ドラマ澄のお顔見たら、これは謝罪を聞きたかったんだなと思った。羨の中の自分の価値を確認できた顔してる。
最後の皮肉は自分に向けて。
ようやく謝れました。本当に、ずっとずっと、羨の一番は自分だと信じたかったんだろうと思います。修為が絶対的にものを言う世界で金丹を譲られることが、一番でなくて何なんだ。
私見ですが、もし澄と忘機が崖から落ちそうになってたら、羨は迷わず澄を助けに行くと思ってます。忘機は自力で何とでもなる人。澄は弟弟子、立場は宗主でも下の子は幾つになっても下の子で庇護対象。
羨には勝てない、じゃなく、勝てなくてもいいと思えるようになればいいと思うよ。頑張れ澄。

観音様のアップ。
実はこの観音様、光瑶に似てるという設定です(原作)。気づいた門弟が、ここを建てた光瑶が民に自分を崇めさせようとしたの?と誤解したくらいの出来でした。ドラマは似…てる?

発掘現場で大惨事。
掘り出したものに毒霧と暗器が仕込まれてたわけですが、

ドラマ→棺のみ。中に明玦の遺体がある。
原作→棺と小さい箱。どっちも空。

まぁ懐桑が役者で。お前がやったくせに。
読破組は棺に明玦が入ってて「!?」てなりませんでしたか。そう言えばドラマには代わりに刀霊がいたんだった。覇下。
原作は、棺に光瑶の母親が、小さい箱に明玦の首が入ってる予定でした。ドラマ光瑶の「!?」の顔は本来、あるべきものがどっちもなくなってることへの衝撃のお顔だったの。ドラマ組の方々には、棺には明玦でなく母親が入ってるはずだったという解説がなければ、別のものって何?で終わってしまうよね。
㬢臣がせっかく「何をする気だった」って聞いてくれたので、羨の説にプラスしてご本人の代わりにお答えしちゃうと、光瑶は棺に入れて埋めておいた母親の遺体を掘り出して、一緒に東瀛(日本)に逃げるつもりでした。それだけだったんだけど、懐桑がねー。絶対逃がさん、ていう。
て言うか、光瑶相手でも羨の「誰かが理不尽な怒りを向けられてると庇う」特性が出とる。どっちかと言うと真相解明が目的で、光瑶を庇う気はあんまなかったと思うけども。

手を拘束されました。
江氏だけなのは霊力を封じてないからか。懐桑は元から霊力が低いので非戦闘員扱いですし。だとすると澄はそれでいいけども、羨は口を塞がないとダメじゃないかしら。いやほら、羨の最大の武器は「音」だから。
ドラマでは省かれてますが、光瑶は霊力が低いので、自分より遥かに修為が高い㬢臣の霊脈を長時間は封印しておけません。よって2時間置きに封印し直すという手間をかけてました。澄ももちろん光瑶よりよっぽど修為が高いので、ケガも負わせてるし霊脈を封じるより物理的に拘束した方が面倒じゃないと判断したのかな。

蘇渉に千瘡百孔の痕。
小者過ぎてどうしようもない。温晁の方がまだ可愛げがあったわ。
ドラマはこれ、濁されてるけど、光瑶が蘇渉に指示して掛けさせたことになってる?それとも疑いを否定してないだけ?
蘇渉に術返しの痕があるのがバレたときの光瑶の表情が、事実を今知って驚いた顔に見えたんだが。
原作は蘇渉が独断で行った呪いだったので、光瑶の表情は納得できます。事実を知ったあの一瞬で、それをどう利用しようか頭フル回転させた結果、否定も肯定もしない疑い止まりにしつつじわじわ他の話に切り替える、という光瑶の十八番発動に至ったのかな。
それにしても羨に対する光瑶のご高説が本気で理解できない。何を言ってるのか分からなさすぎて、こいつとは相容れないと感じたことにホッとしたレベルの意味不明加減。
逆に江澄に対しての言葉の攻撃は正論過ぎてグッサグサ刺さる。それに羨の涙が追い打ちをかけてくれましてね。羨からしたら澄をそんな立場にならせてしまった原因は自分だし、澄からしたら真実を知った今まさに全力で後悔のどん底にいるわけで、お前に言われんでも分かっとるわー!って。私が叫びたい。

羨の反撃。
あー、えー、うん、そんな感じか。
いや、これ読破組は脳内補完できるけど、ドラマ組は大丈夫なんだろうか。
羨が呼んだのは、初めて観音廟に来たときに言ってた「陣で鎮圧されているもの」です。原作羨は動ける状態だったので、澄が言葉責めされてる間にこっそり陣を破ってたの。羨が呼んだ霊と共情して、観音廟があった場所には娼館が建っていたことが分かります。光瑶の母親が勤めていて、光瑶はここで生まれ育った。蓮花塢に来た女性の1人、思思が光瑶の母(孟詩)を助けてくれたこともここで知ります。
光瑶は、娼妓の子だと周知であるにも関わらず、出自を隠すためにこの娼館を中の人ごと燃やし、犠牲になったたくさんの娼婦やその客たちの怨念を陣で鎮圧。その上に観音廟を建て、観音様を母親に似せて作らせました。だから光瑶に似てたのね。
原作だと解放された霊たちがぶっちゃけいかがわしい人たちだったので(娼館ですから)、㬢臣に請われて羨が引っ込めますが、ドラマは光瑶が自力で退けた感じになってましたね。シーン後半、刀霊らしきものにしばかれるのはドラマオリジナル。あれはなんだろう、覇下まで呼ばれて来ちゃったのか?

㬢臣の霊力が回復しました。
忘機も回復。蘇渉の手首を切ったのはわざとでしょうか。この先二度と剣を持てないように。
陰虎符を何で精錬したか。
光瑶が持っていた陰虎符は、不夜天で羨が砕いたオリジナル陰虎符(封印の剣=5つめの陰鉄で羨が精錬したもの)のカケラを手本に、薛洋が隠し持ってた4つめの陰鉄で作ったもの、のはずなんですが。薛洋の陰鉄だけでは精錬できないはず、って?え?(悩)
他に何か使える素材あったっけ。何をもって「そのとおり」?
原作には陰鉄が出てこないので、陰虎符の元になった素材は封印の剣のみです。光瑶と薛洋が陰虎符を再現しようとした際、一から作るのは不可能で、羨の陰虎符のカケラを利用しました。それでもオリジナルには到底及ばなかった。
…それか?薛洋の陰鉄に足した素材→オリジナル陰虎符のカケラ、と言うこと?
あれ、それなら別に謎かけでも何でもなかったな。そうか、血の不夜天で羨が自害した後、砕けた陰虎符のカケラが結局どうなったのかドラマでは言及がなかったっけ。読破組は光瑶がちょろまかしたの分かってて見てるから今更?になっちゃってたのか。

決別。
羨が羨でなかったら、忘機が兄上のようになってたんだよなと思うと心が痛い。兄上は人を責めずに自分を責める人だから余計つらい。


光瑶の命乞い、で、次回持ち越し。
「東瀛に渡って、二度と戻りません」
やめて!来ないで!
って、反射で思った日本人は私だけではないと思うー。