窖改

好きを語り倒す

陳情令感想 22話 不夜天の決戦


陳情令第22話感想です。
原作との比較と、がっつりネタバレしますのでご注意。



不浄世。
いつの間に夜に。
屋根にいるお二人。屋根好きよね、主に羨が。
「ありがとう」
やめて!(ふおっ)
いや、羨が忘機に対して改まって言う「ありがとう」は原作忘機と読破組にとっては不安を煽られる言葉なのです。ドラマは割と言ってる気がするけど、原作だと諸事情で将来的に禁句の域になる。
羨が使ってるのは詭道の術。
原作では「鬼道」でした。何で変えた?と思って調べた。ざっくり言うと鬼道は死人の霊魂を使う術なので、原作はそのとおりだけどドラマは微妙に外れるんだな。怨念を操りはするけど、傀儡の設定が生きた人間だから。
対して「詭道」は、相手を欺く、正しくない方法という意味らしい。納得。正道とはなんぞやを問うにはベストな対語だと思う。

おさらい。
ドラマ→「詭道」生死を問わず万物を操る。
原作→「鬼道」悪鬼凶霊を操る。

どっちも音律と呪符を融合した術で、基本羨が発する音なら何でも有効ですが、陳情を使うのが最も効果的。ただし支えるのが霊力ではなく精神力なので、感情に左右されやすく暴走の危険有り。

明るく振る舞う羨と、見て分かるくらい心配顔してる忘機の対比が。信じるとは頷いたものの、玄武洞での羨の顔が頭から離れないんだろうと思う。
「協力させろ」
何に対して。
意味がない言葉だと分かってるし、自分が隠し事してる限り衝突し続けることも分かってるけど、否定して終わりでなく自分に関わろうとする忘機の真面目さ、みたいなところがらしいなぁと思ってそうな羨の笑顔。真綿で首絞めてるみたいなもんなのに、苦しむと分かってても嬉しいのかと思うと切ない。

決起大会的な何か。
言葉通りなんだけどなんか、数年後の縮小版を見てるみたいでモヤっとする。
ていうかドラマは大々的ですな。全軍(?)で岐山襲撃とかするんだね。しかし各仙門世家の門弟さんたち、息が合ってなさすぎて微妙(笑)。
ここで大事なのは決戦に向けての盛り上がりではなく、羨の隣に忘機がいるというとこでいいですか。
ドラマの作りだったら、座学時代の羨なら確かに真っ先に乗り込んでってるよなぁと思う。ジワッと感じる羨の行動の違和感。忘機はそれを口にしただけなんだろうけども、何だろう、玄武洞ん時のささやかな意趣返しみたいに感じる。御剣「しない」んじゃなく「出来ない」という深刻度合いが違う秘密を、上手いこと薄めたなぁ。うっかりほっこりしちゃったわ。

金江連合vs傀儡。
江澄と子軒が斬り込み隊。でもちょっと上級傀儡の方が強い。
陰鉄は物を変質させる特性があるの思い出した。だと上級傀儡も生きた人間のうちか。
江氏は数ヶ月前に江澄残して滅ぼされてるので、運のいい外弟子が多少生き残ってたとしても、ここにいる江氏の門弟はほとんど粛清後に江澄が集めた新人さんばかりのはず。ほとんど無傷で戦に臨めた金氏と違って、ここでの江氏の戦力って実質江澄のみなんだよね。って、思って。
白系の校服の人たちってホント汚れないよねー、てなんとなく見てたけど、ここで子軒の服が綺麗なままで江澄は汚れてるの、子軒の方が実力が上だからとかでなく江澄が孤軍奮闘状態だったからじゃないのと思い直した。江氏の門弟が育ってなくて援護がいない。

琅邪。
傀儡は不死身。ですよね。
原作傀儡は死人でしたから五体をバラして物理的に行動不能にすれば鎮圧できるけど、ドラマはまだ生きてるし、陰鉄というプラス要素を考えると効率が悪すぎる。
赤鋒尊が自ら若寒の首を取りに行くことに。
小細工しないフィジカルだけの戦闘だったら間違いなくこの人一番強い。でも相手若寒ですから。力の種類が対極。

原作琅邪ネタ、ここで来た。
さっきまで本部(?)にいたんじゃないの子軒、早。
師姉の真心を全否定しやがったお前に真心を語る資格はないわ。原作子軒はドラマほど師姉との接触がなくてのこのエピソードだったからまだ、単純に嫌な奴だと思っただけで済んでたけど、ドラマはあれだけ師姉が気になる素振りを見せておきながら別の女から好かれてるのを得意に思ってたのかと思ったら、腹立ち具合が半端ない。ドラマ子軒は割とまとも感を出してて見直してもいたのに全部吹っ飛んだ。師姉がそんな下心で動くわけないだろう。やってしまえ羨、殴ってヨシ!
座学時代では止められなかったこの状態の羨を、忘機が止められるようになってました。羨の中に占める忘機の割合が確実に上がってる。

明玦兄と㬢臣。
最初に字幕で見てたからか頭が勝手に「兄(にい)」を「シォー」変換する(笑)。ミンジュエシォー。ちなみに兄上(長男)はタッグァ(大哥)、2番目の兄上はアッグァ(二哥)変換。自分の脳が変なとこ逞しい自覚ある。
㬢臣が本気で信じてる。㬢臣が信じるなら明玦も信じる。ここら辺も計算のうちかと思ったら、こっちの腹黒も嫌らしい。2周目だと㬢臣までもが駒だったってよく分かる。

岐山攻略開始。
えーと、明玦率いる聶氏少数精鋭が若寒奇襲、江氏の一部と金氏が不夜天の入り口で陽動(率いてるのはおそらく子軒で主力は金氏)、江澄率いる江氏の残りと羨、双璧率いる藍氏が第二部隊、ていうか本隊。…聶氏の兵隊がいない。あれ。
や、なんか、号を持ってる人すごい固まってんだけど。戦力配分間違ってない?本隊だから良、い、のか?
ドラマではほとんど言及ないけども、のちに江澄も三毒聖手という異名で呼ばれるようになります。当時はまだ成長途中で羨や忘機の影に隠れちゃうけど、江澄も強いのよ。四大世家の一角は伊達ではない。
内通者を疑ってる羨の危機センサー優秀。沢蕪君の手前、強く出ないけど。
「何か理由があるはず」
ありますよ。
でも、おそらく㬢臣が思ってる内通者を擁護できるような理由とは全く違う。

その頃の明玦は若寒に制圧されてました。
強力な邪術に対して物理的な力技では、若寒に近づけもしなかった様子。
孟瑶出ました。
若寒すらも短時間で信用させるんだから、人身掌握術はずば抜けてるんだろうと思う。思うけど。

傀儡に挟まれる連合軍の皆様。
この傀儡は、ちょっと前まで一緒に戦ってた味方の修士たちなんだよね。ドラマでは傀儡になるのは生きてる人間だけのようなので、やりにくいことこの上ない。と言うか、陰鉄の効果範囲どんだけ。どこまで届くの。炎陽殿からかなり離れてても上級傀儡にしてたし、距離関係ないのか?
戦闘開始。
江澄が一番動きやすそう。身軽に見える。振袖がないからか。
羨専用セコムがいい仕事してます。
で、えーと。今更だけど羨がいる(笑)
ドラマは陰鉄に対抗しなきゃいけないから羨必須なんですよね。この場にいないと話にならない。よって通常戦では戦力にならない羨を全力で守る忘機が見られるわけで、幸せだから文句はないです。が。
原作では不夜天に羨、来てません。そもそもこんな大掛かりな総力戦やってない。
何度も思うけど本当にドラマは過去編重視だなぁ。

羨始動。
あー、えー、陰鉄由来の傀儡は他の陰鉄では操れない縛りはどうした。
原作羨だと主人がいない屍体を兵隊にして代わりに戦わせるのが常套ですが、ドラマ羨は上級傀儡だけを操って雑魚傀儡の相手をさせてる。ドラマが徹底して屍体に触れないのは、BL禁止と同じく検閲のためでしょうか。それで設定崩壊してたらダメな気が(うぬ)。


羨の脇に浮いてる謎物体とか、詳細は次回持ち越し。
羨の見せ場があることに関してはどんと来いなんだけどな。設定崩壊さえ気にしなければ、バトルシーンは大好物!