窖改

好きを語り倒す

陳情令感想 41話 両者の溝

陳情令第41話感想です。
原作との比較と、がっつりネタバレしますのでご注意。



共情開始。
赤鋒尊の記憶に入ります。
あれ、あの青い校服、聶氏だった?
ちょっと江氏と並んで欲しい、区別が付かぬ…。

孟瑶との出会い。
ドラマは孟瑶が聶氏入りするのだいぶ早いんだよね。本来は、雲夢の遊郭で生まれる→母親が死んで13歳くらいで金鱗台に行くが光善から拒否られる→数年後、射日の征戦が始まった頃に聶氏入り、なんだけど、ドラマは拒否られてすぐ聶氏入りしたっぽい雰囲気なので、この頃はまだ13、14歳くらいか。子軒と誕生日同じなので、羨たちとも歳がどっこいです。なってもひとつ上くらいかな。
洞窟の聶氏門弟たち、明玦の性格からしたらそれはけしからんでしょう。とは言え今顔知ったばかりの人となりもよく知らぬ子供をいきなり副将にするとか、さすがに驚いたわ。兄上ちょっと落ち着こうか(どーどー)
孟瑶からしたら、取り立ててもらった感謝より何より、こいつ使えると思った瞬間だったんじゃないの。

不浄世に温氏襲撃、からの聶氏追放。
過去編のおさらい的な。
将棋のように何手も先を読んで、最終的には自分の思い通りに行くように計算してるんでしょうが、一手一手が命懸け綱渡り。ちょっとでも読みが外れたら死ぬ選択でも、情に厚い明玦は裏切らないのよ。孟瑶の読み勝ちなのが腹立つ。

射日の征戦中に温氏入りしていた孟瑶。
過去編になかった父親ネタ来ました。
孟瑶の話だけだと目に涙が溜まるほど明玦が逆上する理由に足りないと思うので、ちょっと補足。明玦の父親の命とも言える刀は、仙督である若寒の命令で奪われ、ガンガン叩かれてポイと返してよこされます。強敵を相手の夜狩の際に、その刀が折れ、父親は若寒への怒りを抱えて邪崇に殺されます。明玦がまだ子供の頃のことで、成長しても癒えない心の傷になってる。それを引き合いに出されたの。
明玦からしたら腸が煮え繰り返る思いだろうと思います。孟瑶の本性にうっすら気付いていながらも、追放後の身を案じるくらいはまだ情があったのに。

現実の羨。
共情してる羨は、明玦と五感と感情を共有しています。明玦の記憶を見ているだけだと自覚があっても、過去に明玦が感じていた猛烈な怒りに脳を焼かれてるような状態。
呑まれないように抗いながら情報収集するのがどれだけ大変か。強い怨霊との共情が危険なのはそういう理由。

若寒討伐直後の炎陽殿。
いやもう、孟瑶だけだったら何言われても白々しくて腹立つだけなんだが、㬢臣が本気で庇ってるから無碍にも出来ないー。何も知らずに片棒担がされてる㬢臣が不憫でならない。こんな誠実な人まで駒にして…。
過去編のときにも書いたけど、孟瑶はどっちにも適度に貢献しておいて、勝ちが見えた方に擦り寄ってるだけです。孟瑶の命懸けの献身だと信じてる㬢臣がかわいそうで辛い。

義兄弟の契り。
まさに孟瑶改め光瑶に向けた誓い(牽制)の言葉。
改めて聞くとすごい刺々しい。

清心音。
やっぱり㬢臣は格が上だなぁと思った。琴に向かう姿が美しい。剣と笛のみならず琴もいけるとか、さすが宗主。忘機が笛使ってるの見たことないもんな。含光君と言えど、まだまだ兄上には敵わんか。ふふふー。あ、元から光瑶は眼中にないです(酷)
悪い顔してる光瑶。㬢臣兄様気づかないんだもの、人良すぎですわー(しくしく)
で、㬢臣に清心音習った光瑶がひとりで明玦に聞かせるようになるわけですが。
突然の昭和歌謡にビックリ。何事かと思ったわ!
読破組は裏を知ってるのである程度予想はしてたけども、こんなあからさまに曲調の違う、しかも昭和歌謡っぽいのが来るとは思ってなかった。笑うとこじゃないんだけど思わず吹いた(笑)

現実の羨、再び。
刀霊の呪いが悪化して吐血してる明玦兄と同じ状態になってると思ってください。
こっちでも清心音。
同じ楽曲なのに、忘機が弾くと優しーく聞こえるのが不思議。実際にそういう演出をしてるのか、私の心持ちがそう聞こえさせてるだけなのか分からぬけども。

刀霊に蝕まれてる明玦。
ショックを受けてる㬢臣の顔を見たら、これが明玦らしからぬ様子だということがよく分かる。明玦が光瑶の能力を認めて重用してた頃から2人を知ってるから仲直りさせたかった㬢臣からしたら、どうやっても溝が埋まらない2人の様子は見てて辛かろうと思います。光瑶がわざと仕向けてるんだからどうしようもないのよ、あなたの力不足とかじゃないから!㬢臣兄様が心を痛めてるのが辛い…。
薛洋の処遇をめぐる諍い。
ドラマは薛洋が金氏入りしたの羨の死後すぐだったらしいから、これは羨が死んでからまだそんなに経ってない頃か。
証言を覆した常萍は光善に買収されております。現役宗主の実父には逆らえない体を装いながら、光善の欲たかりな性格を上手いこと利用してる光瑶。明玦にはその辺も見抜かれていた訳ですが、口から生まれたみたいな策士の光瑶に口では勝てませぬわな。強者理論絶対の明玦と弱者故に搦め手と口車だけは達者な光瑶。どっちも極端すぎなんじゃよ、足して2で割ったらいいのに。
「大事を成すには犠牲が付きもの」
お前が言うな。お前の大事は自分の保身でしょうが。100人殺してでも自分1人が助かればいい奴が何を言ってる。
…って、これも光瑶の作戦なんだった、重ねて腹立つー!(きいっ)

まんまと術中にハマっちゃった明玦。
歴代の聶宗主が辿った末路がこれかと思うと、聶家の業の深さが恐ろしい。でもたとえ光瑶のせいで早まっただけでいずれはこうなっていたんだとしても、光瑶は許せないわ。ただただ保身のために明玦が邪魔というだけの理由でここまで策を弄するとか、ものすごく小心者で臆病なくせにやることが悪辣すぎる。
懐桑だって、この瞬間までは座学時代の気の良い子分みたいな子のままだったんだよな、と思うと、光瑶に人生狂わされた人がここにもひとりいた。

行方知れずとされていた明玦は隠し部屋に連れ込まれてました。
薛洋が持ってるのが、血の不夜天で羨が砕いたオリジナル陰虎符のカケラを元に、自分が持ってた5つ目の陰鉄で作った陰虎符もどき。ドラマ陰虎符は生きてる人間を傀儡にできるんでしたっけ。でももどきでは力が弱い上に、明玦は心身が強すぎて傀儡に出来なかったと。
温寧にも同じことしたんだろうな、これ。首は落とさなかったけど。

共情から抜けました。
紙無羨vs.光瑶。
光瑶の剣、恨生(ヘンシァン)は軟剣で、手に持つ形の一般的な鞘ではなく、腰に帯のように巻いて携帯してます。丸腰みたいに見せかけてちゃんと武器持ってる辺り姑息だなと思う。
棚の木材スパスパ切ってるとこ見ると切れ味は良いようですが、危ないからって紙灯籠の中に隠れるのやめれ。切られるより火の傍にいられる方がよっぽど怖いわ、燃える!(ひー)
こんなところに随便。
原作だと第一次乱葬崗殲滅戦の際の戦利品として金氏が回収してましたが、ドラマは血の不夜天で死んでるから…随便、どっから金氏に来た?
随便はやっぱりグータラなおっさんのイメージだなぁ。本気出せば避塵と張るのに働きたくない子。好き(笑)
原作だとまだ封剣してるって読者は知らないけど、ドラマは過去編からもう匂わせられてたから、光瑶のあの表情も、うんそうねバレるよね、って分かってしまうのが微妙。この後衝撃の事実!ってなるはずだったのだけど。

お部屋に帰ります。
お迎えしてくれる忘機が優しい。
手の上で紙無羨がへばってる…!変なとこツボった(笑)
本体に戻りました。が。
顎ゴッチンないの!?
ないかー。そうね、このシリアスな雰囲気ではな…残念。
戻ったばかりの霊識が肉体にまだ馴染んでなくて、よろけた羨を忘機が支えてくれるのはドラマと一緒なんだけど、原作はこの後、急に頭上げた羨が上から被さるような位置にいた忘機の顎に、良い勢いで頭突きします。痛い。そんでごめん言う代わりに羨が自分の頭と忘機の顎をさすさすするという、微笑ましいアクシデントがあったの。
わりと大変な事態なのに気が抜けること、ちょいちょいやらかすんだ原作忘羨は。シリアスになりきれない人たち(和)

㬢臣と合流。
話が早い兄上がさすがです。光瑶を信じたい気持ちの方が強いだろうに、無闇に渋ったりこっちを疑ったりしないところ惚れる。
芳菲殿前。
金凌はこれたぶん、叔父上を守りたいんじゃなくて、そんでなくても金氏の人たちからの覚えが悪い莫玄羽が更に悪く思われるのを心配して止めようとしてんじゃないの。
優しい顔じゃない㬢臣兄様、珍しい。常に穏やかな人が本気出すと怖いの典型かもしれない。こういう㬢臣は初めて見たんでしょうな。あの光瑶が気押されてる。


蘇渉出たところで次回持ち越し。
見る度に思うけど蘇渉、藍氏系の白衣装、本気で似合わねぇ。それに、全体が白いのに剣は黒いんだよね。ほとんどの仙士は校服と揃いの色の剣を持ってるのに、蘇渉だけチグハグなの。
原作だと蘇渉の剣の色までは分からなかったから、ドラマでわざとそうしたんだとしたら上手いなと思う。蘇渉の歪んだ心が姿に出てるみたいに見える。