窖改

好きを語り倒す

陳情令感想 31話 予期せぬ悲劇

陳情令第31話感想です。
原作との比較と、がっつりネタバレしますのでご注意。



和やかな乱葬崗。
怨念が渦巻く人が近寄れない死の山が平和で、仙門のトップが座す本来最も高貴なはずの金鱗台が魔窟というね。死人の怨念より生きた人間の強欲の方がよっぽど怖い。
羨と阿苑がどっちも可愛い(同列)。
優しい色の蓮の花の中で笑う羨が愛しいです。小さな幸せを探すのが上手な人なんだなぁ。

町の宝具屋さんでの噂話。
「あんなに地味な人」
誰のことを言ってる。前世で徳を積んだとか生まれが良いと得とかさり気なく貶しおって、そこに並べ!
原作師姉は確かに人柄は最高だけど器量が良くなかったから、見た目しか知らないそこらの下級修士から「なんであんな人が?」と思われても仕方なかったけども、ドラマ師姉は心も見た目も綺麗じゃない。こういうときは原作の台詞をそのまま持ってこなくても良いのに。いや原作でもドラマでもどっちにしろ悔しいんだが。師姉の人柄知らんくせにー!(キィ)
これを間近で聞いてても意に介さない羨が強いなと思った。師姉の素敵さは知るべき人が知っていればいい。
そして、羨の名前は知ってても顔は誰も知らないのね。時代だなぁ。

温寧を共犯にします。
言うことがかわいい(笑)
羨が楽しそうなだけで幸せになるー。

金凌への贈り物。
ドラマ→自作の無骨な腕輪と、店売りの蓮の飾り。
原作→自作の九弁蓮と銀鈴の飾りと、店売りの玉飾り。ふたつを繋ぐと一本の佩飾になる。

九弁蓮と銀鈴は江氏の佩飾です。原作羨がどれほど心を込めて金凌のためにそれを作ったのか、考えると泣きそうになる。のに、ドラマで蓮の飾りの方を店売りにされちゃったのが残念でならん。
羨作の飾りの方は強い魔除けを施してあるため傀儡の温寧には毒、というのはどっちも同じ。

帰り道の窮奇道。
原作からちょっと補足。温寧は死人(原作)なので、自分と同じ死人枠のものに関しては羨より鼻が効きます。羨が温寧に異常の有無を確認したのはそのため。「静かすぎる」というのは生きものの気配がないのではなく、あれだけの惨事があった場所なのに怨念を放つものがいない、という意味。子勲が羨の詭道(鬼道)を封じるために、羨の兵隊になり得るものを先に全部狩って掃除しておいたのです。
で、子勲の待ち伏せ
千瘡百孔はドラマでは痣と言ってますが、本当は穴です。体に小さな穴がどんどん開いていって最終的に死ぬ呪い。即効性はないけど見た目が悪い、という何か微妙な感じのやつ。
襲撃メンバーは金氏と藍氏だけかと思ったら、他の仙門もちょろちょろいるのね。ていうか、完全に私用なのに金氏以外の門弟まで動員するって。襲撃の半分を占めそうな数の藍氏の門弟は抹額してるので内弟子です。藍家の血筋。彼らが自ら進んでここにいるとは思えないので、子勲の横暴で無理矢理引っ張り込まれたか、また光瑶が裏で糸引いたんじゃないかしら。

仲裁に来た子軒。
言葉どおり「仲裁」なのがちょっと意外だった。ちゃんと子勲を諌めてる。父親になって、精神的にも成長した様子。
温寧の暴走。
え、この状況で子軒殺すの?(ぽかーん)
これ、原作では本当に暴走です。誰の意図も関わってない。このとき羨と言い合いになってる子軒が羨に詰め寄って胸ぐらを掴もうとしていて、暴走によって「主人(羨)を守る」という本能しかなくなってる温寧には、子軒が主人を害する敵としか映ってなかったのね。だから迷わず排除、になってしまったわけだけども。
ドラマは子軒動いてないのよ。羨との距離もあり、自然体のまま手を上げてさえいない。
原作温寧なら敵認識には至らないはずの状況で、ドラマ温寧が子軒を殺した理由は現在編で分かります。伏線としてわざと子軒を動かさなかったのなら、ちゃんと考えてるのねドラマスタッフ。

金鱗台。
すみません、欲目の自覚ある。まだ来ない羨に苛立ってる様子の江澄の台詞が「早く会いたい」に聞こえる。1年ぶりだからね。師姉はその辺、さすがに落ち着いてるなぁ。
珍しく慌ててる様子の忘機から察するに、やっぱり子勲、藍氏の門弟を勝手に連れてったのね。子軒死亡が衝撃すぎて、こっちの傍若無人ぶりがかき消されてるのが悔しい。元凶は温寧じゃなく子勲なのに。

伏魔洞。
悪夢にうなされる羨、は、正気に戻った温寧が、おそらく前後不覚に陥ってしまったのであろう羨を窮奇道から運んできたと思われ。
「何でだ」に対する内情が原作とドラマで全く違う。心情的に辛いのは原作、理不尽すぎて許せないのがドラマ。温寧が悪いんじゃないのにもう、もう!
出頭します。
やめてー(泣)
自分らがいなくなっても羨を攻撃する口実なんかいくらでもあるの、分かってると思うんだ。解決なんかしない、何も変わらない。それでも確実にひとつだけは口実が減る。たったそれだけのために死にに行く情寧姉弟が悲しすぎる。
こんな形で恩を返されたって…!

金鱗台。
光善の隣に光瑶が立っている意味。この構図に光瑶の思惑が全部込められてるように見える。
え、あれ、お見送りかと思ったら一族全員来たの?
羨の面倒見てくれる人、誰もいないじゃん!
原作は姉弟2人だけ出頭して、一族のみんなは乱葬崗に残ってました。動けない羨の面倒は四おじさんが見てくれてた。
そうか、ドラマは第一次乱葬崗殲滅戦全カットだから。乱葬崗に残党残しちゃダメなのね。でも、だったら「面倒はおじさんが見てくれる」って何で言わせたし、と思うわけです。ドラマ羨、実質3日放置(…)。
死に向かう温情の穏やかな顔がね。不安そうな温寧と対照的で、姉と弟だなぁと思いました。ここで死ぬことに悔いはないということなんだろうな。


目覚めて伏魔洞から飛び出す羨、で、次回持ち越し。
明らかに誰もいない、これ。
羨にとっては現実も悪夢と変わんない状況だと思う、ドラマ。原作はまだ一族の人たちいたからね。